アニメ絶望先生懺期が終わって、
萌えを補充するところがなくなってしまいましたね。
次は「死」期ですかねえ。
今回は命兄さんとのCPですね。
ほのぼのが続いたんで、ちょっぴりシリアスを。
やっぱり絶望先生は病み気味になりますね。
●命×望
●BL注意
病院に望が訪れた。
いや、来るように仕向けたと言っても過言ではない。
今日(こんにち)、俺と望はあまり会えていなかった。
望は昔から俺にべったりだったから、きっと今でも寂しがっているだろう。
折り合いが付かなかった理由として、俺の仕事が忙しかったというのがある。
望もそろそろ大人のプライドを持ち合わせてきた頃である。
会いたくても言い出せないのだと、俺は悟った。
だから俺は、予防接種を受けさせるという道理で、今日望を病院に訪れさせたのだ。
きっと話したい事が沢山溜まっているはずだ。
「兄さん、絶対痛くしないでくださいね。
私が痛いの嫌いな事、兄さんだって百も承知でしょう。」
「分かってる分かってる。」
俺は注射の準備をしながら、そう言った。
望の事なんて、全て知り尽くしているさ。
寂しがり屋で、甘えん坊なところも。いつまでも兄離れしないところも。
望はニコニコと、機嫌が良さそうだった。
何かを訊いてほしいような、そんな表情をしていた。
「何かあったのか?」
俺はそう訊いてやった。
そうしたら、望はぱあっと笑って嬉しそうに話し始めた。
「私の受け持っている組に、久藤君っていう生徒さんがいるんですけどね。
その子のお話がとても面白くて。兄さんにも聞かせてあげたいなあって。」
久藤。
「君」と付けたことで、男子生徒だと分かる。
それから、望はその生徒のことをべらべらと話し始めた。
何故そんな嬉しそうな顔で、そいつの名前を連呼するのだ。
違う話題に持っていっても、最終的には「久藤君」の話になる。
注射を準備する手が、震える。
その目が。
「久藤君」と呼ぶ口が。仕草が、声色が。
俺を苛立たせる。
「――で、その話がとても面白くて・・・・。」
ぐさっ。
俺は何の前触れもなく、望の腕に注射を刺した。
「いたッ・・・・。」
痛がる望を余所(よそ)に、ぐぐぐと、速いペースで薬を入れていく。
入れる速度を速くすればするほど、筋肉注射というのは痛いものだ。
だから俺は、出来るだけ速く入れた。
「痛い痛い痛い。痛いですよ、兄さんん・・・・。
予防注射ってこんなに痛いものでしたっけ・・・?」
「我慢なさい。もう、大人。なんだから。」
寂しかったのは、俺だ。
弟離れしていなかったは、俺のほうだったんだ。
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